調布市武者小路実篤記念館

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トピックニュース

「トピックニュース」は、実篤記念館の事業活動をご紹介する記事で、
過去に館報『美愛眞』に掲載されたものを、再編集し掲載しております。

*日程や名称、執筆者の肩書きは、発行時のものです。

館報『美愛眞』1号 より2001年9月30日発行

夏休み企画「実篤に挑戦」

昨年の夏にご好評いただいた企画「実篤に挑戦」を、今年も八月一〇日(金)〜一二日(日)に開催しました。

この企画は、自然の美しさ、不思議さをありのまま描きとめようと、一心に取り組んだ武者小路実篤に、普段あまり使わない墨と筆で挑戦していただこうというものです。

墨や筆と紙、画のモデルとなるカボチャ、タマネギ、ジャガイモやひまわりなどの野菜や花をそろえた会場では、三歳から八九歳まで幅広い世代の計九七人の方が参加されました。皆さん一生懸命に画に取り組み、自由にのびのびとした作品ができあがりました。

八月一一日(土)午前中には、講師の菱沼陽土女さんをお招きして、オリジナルうちわ制作をする絵画講座も開催しました。自分の気に入った野菜や花などをうちわに描いた後、消しゴムで落款を作りました。それを作品に押すと仕上げた充実感がより高まった様子で、皆さん夏の思い出に持ち帰りました。

絵筆を握るのは久しぶりと言う方も多くいましたが、講師や参加者同士のアドバイスで、筆使いにも次第に慣れ、夢中で何枚も描く様子があちこちで見られました。毎日のように参加したり、夏休みの自由研究のために来館した子供たちもいて、用意した席が満杯になる盛況ぶりでした。

今回、実篤に挑戦された方々の作品は九月三日まで、順次館内で掲示しました。また、夏休み企画展「もっと知りたい 武者小路実篤」開催中には、色鉛筆と画用紙で描いていただくコーナーも設け、こちらには八一人の方が参加されました。

武者小路実篤記念館は、昭和六〇年一〇月に開館し、年二回の特別展と六回の企画展を開催してまいりました。

館内は展示室のほか、実篤著書をはじめ、雑誌『白樺』、新しき村や、交友のあった人々に関する図書・雑誌をご覧いただける閲覧室、画像や映像で実篤の作品や資料を気軽に見ることができる情報提供システム、生涯や活動をテーマにしたビデオをご覧いただくコーナーなどがあり、様々な角度から武者小路実篤を紹介しております。

このほか、資料の収集や保存、調査なども行い、〈武者小路実篤の情報センター〉として、ご利用いただけるように事業を進めてまいりました。

これまでも講演会や講座、見学会などを年に数回開催しておりましたが、平成一三年度からは、武者小路実篤にまつわる様々なテーマで講座や催しの内容と回数を豊富にし、多くの方が参加していただけるようになりました。

この館報は年二回の発行で、武者小路実篤記念館での展覧会や催しもの情報を知っていただく手がかりとして、また、より実篤や作品に親しんでいただく資料としてお役立ていただき、皆さんと当館を結ぶ掛け橋となるようにしてまいりたいと思います。