調布市武者小路実篤記念館

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お知らせ

2020.2.1

全国文学館協議会 第8回共同展示「3.11文学館からのメッセージ」
「武者小路実篤と関東大震災」

 2011年の東日本大震災から間もなく9年目を迎えます。この間、各地で地震や豪雨、強風などによる災害が相次いで発生しました。昨年2019年10月には台風19号が広い地域で甚大な被害をもたらし、実篤記念館がある調布市でも被害が出ています。
 このような災害の記憶を風化させないために、全国文学館協議会が全国の会員館に呼びかけ、毎年共同展示「3.11文学館からのメッセージ」を開催しています。
 今年も当館はこの共同展示に参加し、2月1日(土曜日)から3月8日(日曜日)に開催する企画展「読者に届くまで-自筆原稿・装幀・単行本-」と、3月14日(土曜日)から4月19日(日曜日)に開催する春季展「新収蔵品展」において、コーナー展示「武者小路実篤と関東大震災」を行います。

 大正12年(1923年)9月1日に関東大震災が発生したとき、武者小路実篤は宮崎県の新しき村の居住していたため難を逃れました。しかし、東京・麹町の生家に住む年老いた母と中学生の甥の安否が分からず、心配した実篤は混乱の中で上京します。幸い家族は無事でしたが、生家は全焼し、青年時代を過ごした東京の街は壊滅的な被害によって大きく姿を変えてしまいました。実篤はこの時体験したことを、直後に発行された雑誌や震災関連の出版物に寄書き、また後年自伝小説「一人の男」で回想しています。
 また、友人であり画家・河野通勢は、実篤とともに焼け跡となった武者小路邸を見に行ったほか、被災した街を歩き回り、その風景をスケッチブックに描き留めました。その素描を版画におこした連作は、当時の甚大な被害状況を私たちに伝えてくれます。
 コーナー展示「武者小路実篤と関東大震災」では、実篤が震災について書いた文章や、河野が震災をルポタージュした版画などをご紹介します。

前期:2月1日(土曜日)から3月8日(日曜日)
 震災直後、大正12年(1923年)10月に発行された雑誌『改造 大震災号』に実篤が寄稿した「雑感」や、86歳となった実篤が自伝小説「一人の男」で回想した関東大震災を紹介します。

後期:3月14日(土曜日)から4月19日(日曜日)
 河野が描いた版画(エッチング)とともに、震災後に発行された都内近郊の被害状況をとらえた写真を紹介します。

 詳細は、全国文学館協議会 第8回(2019年度)共同展示 案内チラシ(PDF)をご覧ください。