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東日本大震災から五年目を迎えるのを機に、その記憶を風化させないために、全国文学館協議会が全国の会員館に呼びかけ、共同展示「3.11 文学館からのメッセージ―天災地変と文学」が開催されます。
調布市武者小路実篤記念館は、この共同展示に参加し、3月5日(土)〜 4月17日(日)の春季展「新収蔵品展〜河野通勢資料を中心に」会期中、コーナー展示「河野通勢が報じた関東大震災Part2」を行います。
河野通勢(こうの・みちせい)は、大正〜昭和にかけて活躍した洋画家で、武者小路実篤らが明治43年に創刊した雑誌『白樺』の美術紹介に触発されて画家としての方向性を定め、生涯実篤に敬慕を寄せました。
河野は油絵のほか日本画や、大正後期からは文学作品の挿絵も手がけ、またエッチングでも多くの作品を残しています。
大正12年9月1日に関東大震災が発生し、東京・神奈川を中心に甚大な被害が出たとき、河野は被害を見て回り、スケッチで記録に残し、それをエッチングで作品化しました。毎日のように各地を巡って描きとめた震災の記録は、建物などの被害の様子だけでなく、被災した人々の姿や物資の不足と援助など日々刻々と変わっていく状況をも伝え、貴重なルポルタージュとなっています。こうして描かれた中には、麹町の実篤の生家が焼失した跡を描いたものもあり、実篤も時に河野の取材に同行しています。
今回の展示では、これらエッチングによって河野が報じた、関東大震災の実状をご覧いただきます。
会期:3月5日(土)〜 4月17日(日)
※全国文学館協議会共同展示「3.11 文学館からのメッセージ」については、次のweb(http://www.bungakukan.or.jp/cat-whatsnew/6865/)をご参照下さい。
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