調布市武者小路実篤記念館

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お知らせ

2021.2.28

全国文学館協議会 第9回共同展示「3.11文学館からのメッセージ」
「災禍を振り返る」

 2011年(平成23年)の東日本大震災から間もなく10年目を迎えます。この間、各地で地震や豪雨、強風などによる災害が相次いで発生しました。
 このような災害の記憶を風化させないために、全国文学館協議会が全国の会員館に呼びかけ、毎年、共同展示「3.11文学館からのメッセージ」を開催しています。
 今年も当館はこの共同展示に参加し、3月6日(土曜日)から4月18日(日曜日)に開催する春季展「芽出たき仲間 野菜を描く」において、コーナー展示「災禍を振り返る」を行います。

 1923年(大正12年)9月1日に関東大震災が発生したとき、武者小路実篤は宮崎県の新しき村の居住していたため難を逃れました。しかし、東京・麹町の生家が焼失。生家が被災した当初は、実篤の年老いた母と中学生の甥の安否が分からなくなりました。また、雑誌『白樺』の印刷所が、雑誌ごと焼けてしまったために、『白樺』が終刊するなど大きな影響を受けました。
 震災直後、実篤の友人で画家の河野通勢は、被災した街を歩き回りその風景をスケッチブックに描き留めました。彼の素描を元に制作したエッチングの連作は、当時の甚大な被害状況を私たちに伝えてくれます。
 関東大震災では被災しなかった実篤も、昭和5年(1930年)11月26日に発生した、北伊豆地震では被災しています。自身は無事でしたが、宿の旧館が倒壊し、女中が下敷きになって死亡したのを目の当たりにし、人には抗う術のない自然災害の力の大きさを実感しました。
 コーナー展示「災禍を振り返る」では、実篤が経験した地震災害を振り返り、困難な状況下でも、常に前を向いて進もうとした実篤の姿勢をご紹介します。

 詳細は、全国文学館協議会 第9回(2020年度)共同展示 案内チラシ(PDF)をご覧ください。