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会期:2026年3月7日(土曜日)から4月12日(日曜日)
実篤自身は版画作品を制作することはありませんでしたが、当館では、実篤友人の画家・岸田劉生や河野通勢が制作した版画、実篤が愛蔵したジョルジュ・ルオーやフランシスコ・デ・ゴヤの版画、小さいものでは清宮彬の蔵書票など、さまざまな版画を所蔵しています。それらは木版、銅版、石版など技法もさまざまです。当館所蔵の「版画」を一堂に会します。

会期:2026年4月25日(土曜日)から6月7日(日曜日)
武者小路実篤は、明治43(1910)年4月に志賀直哉、有島武郎らと共に雑誌『白樺』を創刊して世に出て、90年の生涯で多くの作品と業績を残しました。
小説、戯曲、人生論、雑感や詩など7,000篇もの文学作品だけでなく、40歳を前に書画の制作にも本格的に取り組み、その作品は昭和30-50年代には誰もが目にしたことがあるほど広く親しまれました。また、西洋近代美術の紹介においても先駆的かつ独創的な役割を担いました。人間の「自我」を肯定し、個性を尊重する姿勢で近代日本の思潮をリードし、人間が人間らしく生きられる社会の実現を志して「新しき村」を創設したことはよく知られています。
その実篤は70歳の時に調布・仙川の地に移り住み、晩年の20年間を過ごし、昭和51(1976)年4月9日に90歳で死去しました。今年、実篤没後50年にあたるのを機に、武者小路実篤記念館と調布市文化会館たづくり展示室の2会場で、気鋭の批評家であり随筆家の若松英輔氏の評価を軸に、2つの展覧会を開催します。
若松氏は、実篤は文学史ではなく精神史の中で捉えるべき存在と語ります。若松氏の目に映る実篤は、深い哲学性・宗教性を有し、真実を語ることのできる、多くの人を魅きつけ結びつける時代の牽引者であり、見逃されているこうした実篤の本質は、現代にこそ重きを持つと評します。当館を会場とした春の特別展では、椿貞雄、柳宗悦、河野通勢、有島武郎、内村鑑三ら実篤周辺の人々の作品・資料を中心に展覧会を構成し、考察し、実篤という人物を捉え直すことを試みます。


会期:2026年6月13日(土曜日)から7月20日(月曜日・祝日)
21歳で家出して新しき村に飛び込むような強い意志と行動力を持ち、実篤の再婚相手となった妻・安子。実篤の生活全般を支え、3人の娘の母として、7人の孫の祖母として、夫人を知る人は皆、その人柄に絶大な信頼を寄せています。若い頃は日本画家・鏑木清方門下で、一時は画家を志したこともあるというだけあって、ウィットに富んだ家族スケッチも残しています。実篤の2か月前に帰らぬ人となった最愛の夫人・武者小路安子(1900-1976)を特集します。
会期:2026年7月25日(土曜日)から8月30日(日曜日)
みなさんは武者小路実篤を知っていますか?
実篤には3つの仕事の柱がありました。1つ目は作家としての仕事、2つ目は画家としての仕事、そして3つ目に「人間らしい生活」を目指して創設した新しき村に関する仕事です。様々な活動に取り組んだ実篤の90年にわたる生涯を、小・中学生や、初めて実篤を知る人に向けて分かりやすく紹介します。
展覧会を見たあとに、友達や家族、誰かにちょっと伝えたくなるような、がんばろうと思える実篤の言葉や、おちゃめなエピソードなども紹介します。
会期:2026年9月5日(土曜日)から10月12日(月曜日・祝日)
当館で2022年に発行した『武者小路実篤名言集 生きるなり』は、好評を得て短期間のうちに3版まで版を重ねています。実篤の言葉は分かりやすく、当たり前のことばかり。だからこそ時が経っても古びることが少なく、そして何より自分自身に向けて語ったものが多いので、意外と説教くささがありません。簡単な言葉の裏に、実は深い背景が隠されていることもあり、知れば知るほど味わいが深まる「実篤の言葉」に注目します。
会期:2026年10月24日(土曜日)から12月6日(日曜日)
明治・大正・昭和と活躍した河野通勢(こうの・みちせい/1895-1950)は、日本近代美術を語る上で欠かすことのできない画家です。幼少期から長野に暮らし、若き日から画家の道を志して独学で描画の技術を学びました。20歳の時に岸田劉生の知遇を得ると、草土社や白樺同人と交流を重ね、長野から東京に活動の拠点を移して制作に励みました。描かれるものの形や色、質感を非常に細かく描き込む作風は、長野の原風景を描いた素描や、信仰していたハリストス正教会の聖書物語を描いた油彩画など、前半期の作品に特に多く見られます。生涯にわたり自らの表現を追い求め、細密描写だけではなく油彩画の描き方を模索したり、銅版画や石版画、日本画などの様々な技法で制作をしたり、文学作品の挿絵や本の装幀を手がけることもありました。
実篤は「本当に通勢の画を愛する人が出て来て研究する人が出て通勢の画のよさを世間に知らしてくれる人があったら、人々は今さらに彼の才能に驚く事が出来るのだと思う」という言葉を残します。今年度、10月から3月までに開催する3つの展覧会で河野通勢の画業を特集し、第一部となる秋の特別展では生涯と代表作を紹介します。
会期:2026年12月12日(土曜日)から2027年1月24日(日曜日)
明治から昭和まで活躍した河野通勢(こうの・みちせい/1895-1950)の画業を紹介。第二部となる本展覧会は「物語」をテーマとします。
ハリストス正教会の熱心な信者だった父・次郎の影響で、9歳で洗礼を受けた通勢にとって、聖書の物語やそこに描かれる挿絵、また教会に飾られたイコン(聖像画)は身近な存在でした。通勢は聖書物語をたびたび画題とし、豊かな想像力が生かされた挿絵から、細密な筆致で表された油彩画まで多様な作品を残しました。また、愛読していた雑誌『白樺』に連載された長與善郎「項羽と劉邦」(1915年発表)を読んで描いた挿絵を展覧会に出品すると、それを見た長與から単行本を刊行する際の挿絵と装幀を依頼されました。これを皮切りに文学作品の挿絵も手がけ、実篤の伝記小説「井原西鶴」の新聞連載時の挿絵も担当しています。
長與に「想像画家」と評された河野通勢が表現した物語世界をご覧に入れます。
会期:2027年1月30日(土曜日)から3月7日(日曜日)
明治から昭和まで活躍した河野通勢(こうの・みちせい/1895-1950)の画業を紹介。第三部となる本展覧会は「風景」をテーマとします。
10代前半から画の道を歩み、西洋絵画の複製や画集を模写して技術を習得するとともに、長野に広がる豊かな自然をつぶさに描くことで、観察力や構成力、表現力を高めました。初期の作品群である長野風景は、木炭や墨の素描でありながら、通勢の画力が存分に生かされた見事な完成度です。また、大正12(1923)年9月1日に発生した関東大震災では、東京近県をスケッチしながら見て周り、スケッチをもとに銅版画で作品化しました。都市の惨状や混乱、助け合う姿を、100年以上の時を経て今に伝えます。
通勢の画業の原点ともいえる青年時代の風景画から、後半生を過ごした東京・小金井の風景画まで、一挙に展覧します。
会期:2027年3月13日(土曜日)から4月18日(日曜日)
当館では昭和60年(1985年)の開館以来、日本で唯一の「実篤、『白樺』、新しき村」の情報収集発信基地としての機能を果たすため、資料の収集・保存に努め、現在では、美術品や文学資料、図書、雑誌、印刷物などおよそ6万6千点を収蔵しています。
本展覧会では、令和7年(2025年)4月から令和9年(2027年)2月までに新しく収蔵した作品・資料と調査・研究の成果を紹介します。新しき村会員ゆかりの書画や書簡、実篤友人の画家・椿貞雄ゆかりの書や書簡、武者小路家で再発見された原稿や愛蔵品など、大切に保存されてきた貴重な資料を、所蔵者から託された思いと共にご覧いただきます。
会期:2026年5月28日(木曜日)から7月5日(日曜日)
時間:午前10時から午後6時(5月29日のみ午後7時まで延長)
会場:調布市文化会館たづくり1階・展示室
(京王線「調布駅」中央口出口から徒歩4分)
休館日:6月22日(月曜日)・23日(火曜日)
※お問合せは調布市文化会館たづくり(電話:042-441-6111)
※共催:公益財団法人調布市文化・コミュニティ振興財団
一般財団法人調布市武者小路実篤記念館
実篤没後50年にあたるのを機に、武者小路実篤記念館と調布市文化会館たづくり展示室の2会場で、気鋭の批評家であり随筆家の若松英輔氏の評価を軸に、2つの展覧会を開催します。
若松氏は、実篤の絵は言葉で書けない詩であり、絵だけの作品にも詩情があふれていると言います。また、実篤の書の豊かな哲学性はこれまで見逃されてきたが、その価値を復権したいと語ります。文化会館たづくりへの移動展では、若松氏が収集した実篤の書画と、当館所蔵の実篤作品から若松氏の琴線に触れた書画を展覧します。
絵は詩を味わうように余韻、余白とともに味わい、書は意味の光景が浮かび上がるまでじっくりと見る、そんなひと時を過ごしていただければ幸いです。

