平成14年度から準備を進めてまいりました新・情報提供システム、収蔵品データベース、ホームページ、映像視聴システムが平成17年12月17日より稼働しました。

新・情報提供システム

武者小路実篤の人と作品について、はじめての方でも知りたいことについて自由に選び、鑑賞できる参加型のシステムです。平成6年から稼働した旧システムに寄せられたご意見を参考にしながら、「武者小路実篤の生涯」と「作品と資料」の二つのコーナーで構成しました。

「生涯」では、年表を軸として関連資料のデータや解説ビデオとリンクし、実篤の人物を学ぶ事ができる内容となっています。また、「作品と資料」では、当館収蔵の代表的な作品・資料の計一一〇〇点余の画像、映像、音声にデータや解説を添えた情報が見られます。

これまで情報を選ぶリストは文字のみでしたが、新システムでは実篤の書画、愛蔵品、図書、写真の画像をインデックスにし、より見たい情報を選びやすくしました。さらに、画像を拡大することができ、原稿や書簡の筆跡、書画の筆使いまでも、はっきりと見ることができます。また、年代やテーマに沿って並べ替えもできるようになりました。

収蔵品データベース

当館が収蔵する作品・資料のうち、データ整備が済んだ約二八三〇〇件をデータベース化し、公開しています。

データベース構築にあたり、武者小路実篤の多彩な活動を紹介するために当館が収蔵する図書、美術品、原稿、書簡、写真、印刷物など、ジャンルが異る作品や資料の情報を分割せず、ひとつのデータベースに納めるようにしました。

また、館内で当館が貸し出すノート型パソコンで閲覧する場合に限り、作品・資料の画像、映像も見ることができます。当初、画像は合計一〇〇〇〇カット、映像・音声は十八件のデータを公開しています。なお、この収蔵品データベースは、インターネットでも当館のホームページで公開していますが、著作権保護のため、画像、映像等は見られません。

このほか、キーワード検索や詳細検索ができ、例えば「実篤　野菜」を分類「すべて」で検索すると、実篤画「野菜図」、『野菜讃』収録の原稿や愛蔵品が絞り込まれる結果となります。

このデータベースは、皆さんの好奇心を駆使することで多くの情報を得ることができます。様々な目的を持ち資料や情報を探す方のために有意義なものとなり、研究者の方にもご利用いただけます。

ホームページ

当館の利用案内や展示・行事情報、収蔵品データベースのほか、武者小路実篤の人物と作品の紹介、「よくある質問とその答え」などのコンテンツがあります。また、キッズコーナーもあり、調べ学習など教育利用への対応にも備えています。
アドレス　http://www.mushakoji.org

映像視聴システム

武者小路実篤の入門篇ともなり、映像を通じて人物や活動について、わかりやすく短時間で知ることができるシステムです。従来から休憩コーナーで見ることができた映像システムのリニューアルで、新たに三作品を増やし、常時、六作品が選べるほか、展示や催しにあわせた特集映像の上映もできます。

これら新しいシステムの稼働により、武者小路実篤の人と作品、収蔵品の情報をより広く公開し、多くの方にご利用いただくとともに、当館が実篤関連の情報センターとしての役割を担うべく、今後も内容の充実に努めてまいります。